催眠は心の問題に対して、強力な効果がありますが、実は、心だけでなくて、体のことにも使えます。体の不調を治したり、調子を良くしたりすることができるのです。催眠を、心のことを扱うものだと思っている方には意外かもしれません。
今回は催眠術と体調や病気治療の可能性についてお話します。
催眠術で治療できる不調
催眠術で体の不調や病気を治療できるのですが、例えばどんなものに効果があるのでしょうか?代表的なものをあげると、
・肩こり、首のこりがなくなる
・アレルギー、花粉症が治る
・なんとなく調子が悪いのがなくなる
などのことが催眠では可能です。これ以外にもありますし、催眠術はいろいろな不調に広く応用することができます。
もちろん、骨折を治すことなど、できないこともあります。(治りを早くするのには使えるかもしれません。)ではなぜ、心に働きかける催眠で、体の問題を解決することができるのでしょうか。
催眠術で体を治療できるのはなぜか
それは、心が体の不調を起こしているからです。だから、心の状態が催眠で変わることで体の不調まで治ってしまいます。
先ほどあげた肩こり、アレルギー、なんとなくの不調などの特徴は、メンタル面に原因があるものです。日本の女性は肩が凝っている人が多いそうですが、海外に行くと治ってしまうそうです。これは、日本にいると気を使うことが多くストレスがたまるけど、海外では解放されるからだと考えられます。
肩こりがある時、脳は肩に「硬くなれ!」と指令を出しています。それが、通常はすぐに解除されるのですが、解除されないままになっているのです。
肩をいくらマッサージしてもらってもまたぶり返してしまうのは、このためです。こういう時は、脳の指令自体を解除しなければいけません。
そのために、催眠はとても有効です。脳の指令さえ解除されれば、肩は柔らかくなって、肩こりはなくなります。また、ストレスを解消したりストレスに強くなる効果もあるので、根本的に良くなっていくのです。
体の疲労感や調子の悪い感じも、ストレスやメンタル面が原因になっていることが多いので催眠術が効きます。
アレルギーの場合は、脳が免疫に対して、攻撃しろ!と指令を出したり、コントロールしたりしています。花粉症の人は、花粉の映像を見ただけで鼻水が出るという実験もあります。もちろん物理的な刺激も原因ではありますが、主に脳の問題だということがわかります。
これも催眠で、脳の指令を解除してあげれば、すっかり治ってしまうのです。花粉症を治してあげたクライアントさんは、もう自分が花粉症だったということも気付かないくらいになっています。
また、あるクライアントさんは蚊に刺されると異常に腫れてしまうという症状が消えてしまったこともあります。
催眠実演を見たい方はこちらの動画をご覧ください。
[embedyt] https://www.youtube.com/watch?v=zU6yExS-ORA[/embedyt]
先日クライアントさんに、軽い催眠療法をした時、終わった後には、肩こりが軽くなったり、すっきりした良い調子になったりしていました。これらの変化は、心の中が変わったから起きたことです。疲れが吹っ飛んでしまう方や、慢性的な不調がなくなってしまう方もいます。
心や脳の問題だからこそ、それが消えることで、体の症状も消えてしまいます。最近の医学では、がんに対して、イメージや、言葉を使った治療を行って、成果を上げているようです。
これも、心の変化によって、体の不調が良くなる良い例です。がんは、自分の体の一部が異常になってしまうような病気ですから、脳に働きかけるやり方が、良く効くのだと思います。メンタル面の病気という意味では、ガンにも催眠術が効くのではないかと私は考えています。
催眠術が当たり前に治療で使われていた時代
今の日本では、催眠はあまり知られていないですし、催眠術師も少ないですが、昔は、当たり前に、医療として使われていたそうです。
例えば、手あてという言葉がありますが、文字どおり、手を当てるだけで、痛みを消す力を持った、山伏のような人が大勢いました。また昔は麻酔がなかったので、手術をする時にはすごく痛かったため、麻酔の代わりとして痛みを消す技術を持った人が活躍していました。
ハッと気合を当てただけで虫歯がポロっと抜けてしまうという能力がある人もいたのです。そうした特殊な能力は今考えれば催眠術だったと言えます。虫歯が抜けた話は聞きませんが、私も手を当てて痛みを消すことができます。
お母さんが子供に「痛いの痛いの飛んでけ」と言うのも催眠術の一種です。昔は医療が発達していなかったので、こうした知恵を受け継いでいくことで対処していたのでしょう。
こんな風に、催眠は心のことから、物理的な体のことまで、いろんなことに応用できるのです。
聖書の中でイエス・キリストはたくさんの人の病気を治す「奇跡」を行っています。私はキリスト教徒ではないのですが、イエスが実在する人だとしたら病気を治せたことは本当の話だろうと思います。
イエスのようにすごい能力を持った人と、イエスを深く信仰している人々の組み合わせであれば、たいていの病気は治ってしまったでしょう。イエスは優れた催眠術師であったと言ったらよくないかもしれませんが、奇跡にも催眠現象も関わっていたと思います。
まとめ
催眠術は、うつなどの心の不調だけでなく、体の不調や病気にも治療効果を発揮します。それは、体の不調であっても脳や心からくるものが多いからです。特にストレスやアレルギーといった心理的な傾向の強い不調に対してはよく効きます。
医療が発達していなかった時代には、人々の身近に催眠術師がいて、痛みを消したり病気を治したりといったことをしていました。催眠術や催眠療法は、マインド面の向上だけでなく、こうした病気治療のような肉体面の改善にも使えて広い応用ができるのです。
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