方法は後から考える
コーチングで重要な考えに、方法は後から考えましょう、ということがあります。ゴールが先にあって、方法は後から発見したり、発明したりするものだ、ということです。
というのも、ゴールは、現状の外にあるからです。自分のコンフォートゾーンの中には、答えがないので、そこで考えても、達成方法は見つかりません。
なので、先にゴールを決めてしまって、現状の外で方法を探そうということです。
これができると、まず、ゴールを設定しやすくなります。なぜなら、方法はわからなくてもいいので、実現できるかできないかではなく、やりたいことをゴールにできるからです。
ゴールを作る時に、これはできるか?という視点で考えると、コンフォートゾーンからの答えは「できないよ」となります。
というのも、コンフォートゾーンの中では方法が見つからないからです。
なので、まずはできるか、できないか、というのは考えないことです。判断する基準は、やりたいか、やりたくないか、で考えます。
やりたくないことを、わざわざゴールにすることもないですね。やりたいことをゴールにすればいいです。
こんな風に、ゴールは、現状の外で、やりたいことになります。そして、方法とか、実現できるかは考えない、というのが大事です。
コンフォートゾーンの中の方法から先に考えると、「この方法を使ってできる範囲」という考え方になります。そのため、コンフォートゾーンの中のゴールができてしまいます。
また、やりたいか、やりたくないか、で判断してないので、そんなにやりたくもないゴールになってしまうのです。つまり、「この方法を使って、まあまあのところ」という判断になります。
会社員だったら、会社を辞めないで、出世が1、2年早くなったらな〜という感じです。
もちろん、方法は同じでも、現状の外のゴールを達成することはできますが、見ている範囲がコンフォートゾーンの中なので、それはわからないのです。
結局は、ゴールの重要度はそんなに高くなくて、「とりあえず今の延長で」というのが、一番の重要度になっています。
そうすると、コンフォートゾーンは変わらないので、同じようなところでグルグルと回ってしまうのです。
コーチでも、稼ぎたいとか、成功したい、という思いはあっても、見ているところが「今の延長で」だと、稼げないままになります。
現状をずらさずにできることは、セミナーに行くとか、資格を取るとか、スキルアップ講座に行く、といった感じです。
ゴールの方に目を向けるのではなく、現状で見える方法に目が向いているので、ゴールが達成しないわけです。
ゴールから逆算しているつもりになっても、本当に逆算できているわけではなく、過去のパターンを何度も使っているにすぎません。
方法から考えても成功しない
稼げないコーチは、今見える方法から考えてしまいます。ネットで検索して、集客術が必要とか、セールスが必要とか、方法を見つけてきます。
そして、それらを集めると、ビジネスができる、と思ってしまうのです。
私は、中学生くらいの時に、作曲家になりたい、と思っていたことがあります。その時は、曲を作るというのが、どういうことか、わかっていませんでした。
ただベートーベンの曲がすごい、と思って、ベートーベンみたいな曲を作りたい、と考えていたのです。
当時私が考えていたのは、何かの理論を組み合わせることで曲ができるのではないか、ということです。メロディーも、組み合わせでできているのではないか、と考えていました。
この考えは、部分的には当たっていましたが、そんなに簡単に曲ができるわけではありません。コンピュータに、ベートーベンの曲は作れないのです。
これは、文章を作る時も同じです。文章には、骨格があり、理論や文法もあります。しかし、文章を書くには、骨格と文法では作れないのです。
自分が何を伝えたいかとか、そのための情熱が必要になります。それがないと、何の意味のない、ただ文法上正しい文章が出来上がるだけでしょう。
これが方法から考えるということです。
稼げてない人は、スキルや知識の積み上げで、何かができる、と考えています。そのため、スキルを学んでビジネスを成功させたい、と思うのです。
ところが、稼ぐためには、重要度が逆なのです。つまり、先にやりたいことや、ゴールが来ます。
スキルやテクニックで売ろう、と思っているということは、中身がないということです。中身ないものを、買う気にさせて、お金をもらおうとしています。
もちろん、詐欺や、詐欺に近いビジネスをしている人もいます。その人は、一応需要のあるものを売っているのです。
つまり、楽して、簡単に、いますぐ、ローリスクで、ハイリータン、という勘違いを売っています。もちろん、それを買っても、何にもならないのですが、情弱は何度も買ってくれるのです。
なので、好意的に見れば、そういうエンターテイメントを売ってるわけで、パチンコと似たようなものです。
ビジネスで成功していたり、長く続けられている人は、それが成り立たないことがわかっています。
もしあったとしても、一瞬で稼げなくなるのです。というのも、みんながこぞってやってしまうからです。なので、あっという間に飽和して、稼げなくなります。
成功し続けるためには、お客さんが喜ぶことが大切です。だからこそ、何をやりたいか、が重要になるのです。
これは、自分がお金が欲しい、ということではなくて、お客さんがどうなるか、というゴールです。
なぜコーチングビジネスなのか
コーチングビジネスで稼ぐには、何のためにビジネスをするのかということを、明確にする必要があります。
まず、何のためにコーチングをするのか、そして、なぜそれをビジネスにするのか、ということを考えましょう。
ビジネスにしたいということは、お金をもらいたいということです。コーチングは、ボランティアでやってもいいものなのに、なぜビジネスとしてやりたいでしょうか。
そこには、あなたの理想の未来があるからだと思います。今より経済的に豊かになりたかったり、時間をたくさん作りたい、という理由かもしれません。
では、時間とお金の自由が手に入ったら、何をしますか?ただ漠然と、時間とお金が欲しい、というのでも良いですが、本当に自分が望んでいるものじゃないと、ゴールを達成する前に諦めてしまうでしょう。
何故かというと、ゴールを達成しても、達成しなくても、どちらでも良いからです。そういう感じでビジネスをやっても、そんなに甘くは無いので、すぐに壁にぶつかります。
壁にぶつかったときに、必ず成功する、と思っている人だったら、その先の未来に向かって、進み続けることができます。しかし、会社で給料ももらえるし、労働者を続ければいいや、と思っていたら稼ぐことができません。
もちろん、副業でやりたいっていうのも良いんですが、副業であっても真剣にやらないとビジネスができません。
本業でやりたいなら、なおさらのことです。
あなたの理想の未来はなんですか?想像してみてください。
時間とお金の自由が手に入ったら、どんな生活をしているでしょうか。
そして、なぜコーチングをしているか考えてください。コーチングをするということは、クライアントに貢献するということです。
コーチングビジネスは、稼ぐことはできますが、それはお客さんがお金を払ってくれるからなのです。
という事は、お客さんに価値を提供して、貢献するということが、とても大事です。あなたが、一体どんなクライアントさんに、どうなって欲しいのか、というイメージを持ちましょう。
なんとなくコーチングをして、なんとなく儲かったらいいなぁ、と、はじめの時は、それでいいと思います。ただ、本当にコーチングビジネスで独立したり、稼いだり、成功したいと思っているのであれば、自分がやりたい事は何なのかをよく考えてください。
そういった、未来のイメージができることによって、現状の外の景色が見えてきます。ただ闇雲に、コンフォートゾーンの中で見えることを、なんとなく積み上げていったら成功する、ということはありません。
まず、あなた自身が、本気でコーチングビジネスをやるということを、決めることです。これが第一に大切なマインドセットです。この意志がないと、いくらスキルを学んだところで、役に立たないでしょう。
稼げないコーチは、ここが中途半端なので、稼ぎたいけどお金はもらえないとか、自分のコンフォートゾーンの範囲で、人より稼ぎたいとか思ってしまうので、成長しないわけです。
自信を持って、現状を手放す
今回は、方法は後から考えることについて、お話ししました。
ゴールがあれば、後からやり方が見えてきます。必要な人も目の前に現れてくるのです。私も、環境が変わり、予想もしなかったような人たちと、たくさん出会ってきました。それは、過去の自分が、コンフォートゾーンの中で考えても、絶対思い浮かばなかったことばかりです。
なので、あなたも自信を持ってください。
自分のコンフォートゾーンの行動や思考を手放しても、自分は大丈夫だ、ゴールを達成できる、と信じるのです。その時初めて、過去からの延長の今が終わります。そして、理想の未来の方から近づいてくるのです。
これが、ゴールが先、方法は後ということです。
あなたもぜひ、自分の眠っている潜在能力を信じて、現状の外に飛び込んでみてください。あなたのビジネスは、全く新しい展開を見せることでしょう。