稼げない問題意識をやめる
売り上げが上がらない時に、稼げないコーチは、間違った問題設定をしてしまいます。例えば、
もっと勉強したら売れる
資格を取ったら稼げる
集客術を学べば稼げる
などです。
コーチの資格があっても、勉強ばかりでお金があまり入ってこない、というコーチは多いです。しかし、勉強したり、スキルを磨いたりすることで、いつか稼げるようになるのでは、と勘違いしています。
勉強しても稼げない理由
新しいスキルが、次から次へと生まれてくるわけですが、それはなぜかわかるでしょうか?
それは、スキルを販売することを、ビジネスにしている人がいるからです。そのため、これが最新のスキルです、これがないと、時代遅れです、という感じで、どんどん宣伝していきます。
スキルを売る人は、同じスキルを売っていても稼げないので、新しい商品を作って売り続ける必要があります。
最初の講座が終わったら、次はアドバンス講座、上級講座、という感じで、新しい商品を作っていくのです。知識面でも、新しい商品がどんどん出てきます。
そして、販売する人は、他と差別化する必要があるので、「これだけが特別で、本物ですよ」という感じで、宣伝をします。
そうやって、世の中に、たくさんの商品が生まれるのです。
稼げなくて不安な人は、「このスキルがないと稼げないんじゃないか」「この知識が足りないから稼げないんじゃないか」と考えて、セミナー難民のようになります。
新しい商品がどんどん出てくるのですから、それを追いかけても、ずっと「足りない」と思うのです。
労働者思考だと、このように問題設定を間違えて、間違ったお金の使い方をしてしまいます。そうした労働者思考の人が多いので、スキル販売や、資格販売で稼げる人いるのです。
問題設定が間違っているところに、いくらでもスキルや知識を売ることができます。稼げない人は、勉強したら稼げると思い込んでいるのですが、問題は解決しません。
しかし、勉強したら稼げる、ということを信じてしまっているので、勉強が終わらないのです。
ここから抜け出せる人は、どこかで「勉強したら稼げるというわけではない」という当たり前のことに、気づきます。
気づくのは簡単なことで、あなたと一緒に勉強した人たちの状況を見ればいいからです。
半年、1年経って、稼げている人と、稼げていない人がいるはずです。そして、稼げていない人がほとんどでしょう。
稼げている人が、なぜ稼げるか、というと、稼ぐための正しいマインドと、稼ぎ方がわかっているからです。そういう人は、もうどうやって稼ぐかが見えた状態で、投資をすることができます。
もう学びをする必要がありません。そうしないと、稼げない上に、ビジネスに投資するお金もなくなるからです。
コーチングスキルだけではなく、集客法とか、セールススキルとかも、学び続けても稼げません。稼げるマインドセットと、稼ぎ方がわかっている人にしか、稼げないのです。
利益が出ないと、ビジネスは継続できません。学びたいなら、利益の一部を使う、という考えに変えなければいけません。
稼げていないなら、まず稼ぐことを最優先にするのです。
問題設定を正しくする
あなたが稼げていないなら、あなたが解き続けている問題は間違っています。だから、問題設定を変えなければなりません。
間違った問題は、いくら解いても、現状が変わらないのです。なぜなら、コンフォートゾーンの中で問題を解いているだけだからです。
コンフォートゾーン、というのは、あなたが居心地がいいと感じている範囲のことを言います。稼げない人は、稼げないことがコンフォートゾーンになっています。
そのゾーンから見ると、「欠けている部分」が見えます。
スキルが欠けている
集客法が欠けている
能力が欠けている
資格が欠けている
知識量が欠けている
NLPが欠けている……
と、不足に気づき、不安になるのです。これが、間違った問題設定です。
ゴールを達成するには、ゴール側のコンフォートゾーンの問題を、解かなければなりません。
稼げるための問題は、ほとんどがマインドセットです。そして、正しいやり方をすれば、稼げるようになります。
稼げない人は、「マインドセットの問題」と言っても、信じることができません。
「いやいや、こういう特別な知識と、スキルがあって、複雑なことをしないと稼げないですよ」
と心のどこかで思ってしまっているのです。
そのため、マインドセットと言っても、精神論とか、詐欺みたいに聞こえてしまいます。それよりも、最新の手法とか、量子力学がなんとか、という方が、正しく聞こえてしまいます。
「ああ、こんな複雑な、特殊なことをやったら、稼げるに違いない」
と安心してしまうのです。
売る側は、そういうことがわかっているので、「これは、素晴らしく複雑な、博士課程並みの講座ですよ。でも、素人でもわかります」と言って販売をします。
実際、私もそういうスクールを知っていますが、結局受けた人たちも、貧乏人は貧乏人になるだけです。
そうやって、コンフォートゾーンの欠けたところを、修正して、もっと居心地が良くなる、と思っても、結局はコンフォートゾーンを、もっと強くしただけ、という結果に終わります。
これをコーチングの言葉では、「現状の最適化」と言います。
ゴールに必要な問題設定をする
コンフォートゾーンの欠けた部分を修正することで、進んでいるように見えて、実はドツボにはまっている。
私は、夢で、「走っているのに進まない」という夢を、何回も見たことがあります。こういう夢を見る人は多いようですが、あなたは見たことがありますか?
現状の最適化をすると、「走っているのに進まない」状態になります。むしろ、ゴールに対して、退化していくのです。
スキルにこだわりが出てしまったり、今まで使ったお金に縛られたり、もっと勉強しないと、という気持ちが強くなったりします。
アドバイスを聞いても、「○○先生はこう言っていたので」「○○式ではこうなので」と、現状の判断が強固になって、受け入れられなくなってしまうのです。
それで、ますます、進まなくなっていくわけです。
一方で、ビジネス初心者の主婦が、いきなり稼いだりします。なぜそうなるか、というと、ゴール側のコンフォートゾーンに、軽々と移ってしまうからです。
ゴール側のコンフォートゾーンの問題は、難しいとは限りません。超簡単なことだったり、拍子抜けすることだったりします。
私は以前、「ニューヨークのバーで歌いたい」という夢がありました。しかし、それは、めちゃくちゃ難しいことだと思っていました。
やったとしても、ブーイングを受けるか、しらけるだろう、と思っていたのです。何年先になるかな、と思っていたのですが、半年後くらいには、もう夢を叶えて、しかも喝采をもらいました。
やってみてわかったのは、「簡単なことだったな」ということです。
現状を延長していくと、その先にはゴールは見えないのですから、ものすごく難しく感じるものです。しかし、ゴールの世界の論理は、現状とは違います。
集客法を勉強して、コーチングスキルを学んで、とやっていたら、稼げるゴールは見えないので、超ハイレベルなことをしないといけない、と勘違いします。
しかし、実際には、私がいつも言っているように、ビジネスのパーツを揃えて、ブログを1日1時間書きましょう、という誰でもできることなのです。
もちろん、一人ではできないですが、能力的には、誰でもできます。ブログも、好きなことを書いていいし、最初は500文字でもいいので、初心者でもできます。
ただ、信じてやる人が少ないので、稼げない人が多いのです。びっくりするくらいシンプルな話だからです。
知っている人からしたら、遠回りする理由がないので、「さっさとやればいいのに」と思います。ビジネスで成功している人なら、わかるのです。
でも、労働者は信じないのです。
稼いでいる人に出会って、直接修正してもらえる機会があった人は、うまくいきます。コンフォートゾーンをずらしてもらうのです。
ゴール側の問題が見えれば、あとはやるだけになるので、稼げるようになります。ゴール側の問題に気付くために、コーチやメンターがいるのです。
東京から大阪に行くのに、新幹線の切符があったらいいよ、とわかったら、解決できます。
しかし、労働者は努力に注目するので、「一人で青森まで頑張って歩いてみます」「いえ、量子力学を知らないと行けないと思います」となります。
あなたが、半年前から収入が増えていないなら、間違った問題設定をしています。そのまま現状のコンフォートゾーンを修正し続けますか?
ここから変わりたいなら、コンフォートゾーンの外の問題設定をしてください。そうしない限り現状は変わりません。