抽象度の高いところへの働きかけは、とてつもないパワーを持っています。今回はわずかな労力でゴールを達成できる、抽象度の高いところへの働きかけついてお話しましょう。
自動車は道路のどちら側を走らないといけないか知っていますか?「左側」ですよね。自動車もバイクも、左側通行をしています。最近では自転車の左側通行が厳しく言われるようになりましたよね。
私たちは普段何気なく左側通行で車を運転したり、歩いているときにも当たりまえのように車が左側を走っているのを見ています。もし突然、車が右側通行をはじめたら、びっくりしてしまいますよね笑
ところでなぜ車はみんな左側通行をしているのでしょうか?みんなが左側を通るからでしょうか?そうではないですよね。車が左側を通ることは、法律で決まっているんです。道路交通法という法律に、ちゃんと書いてあります。(ちなみに18条です。)
では、ここで問題です。
車が左側通行じゃなくて、右側通行になるようにするには、どうしたらいいでしょうか?簡単ですよね。法律を「左側通行」から「右側通行」に変えればいいわけです。
実際には、「左」を「右」に変えるだけなので、労力はほとんど要りません。しかしその影響力はとてつもなく大きいのです。たとえば、車のハンドルが左ハンドルに変わったり、道路の標識や線なども全て書き換えなくてはいけません。
抽象度の高い働きかけは、わずかな労力で物理的に大きな変化を起こします。法律のたった一文字を変えるだけで、日本中の交通が変わってしまうのも、抽象度が高い働きかけが物理に大きな影響を及ぼす例なんです。
道路交通法を変えないで、左側通行を右側通行にするとしたら、とうていできるものではありません。仮に日本中の全部の運転手に「右側を走ってください!」とお願いできたとしても無理でしょう。
抽象度の低い働きかけで、抽象度が高い働きかけと同じだけの変化を起こすには、気の遠くなるような作業が必要ですよね。もっとも、法律を変えるのも大変なことですが、はるかに少ない働きかけで済みます。
これはゴール達成においても同じことです。ゴールを達成しようとして物理的にたくさんの作業をしても、なかなかゴールは実現しません。まったくゴールとは逆方向に行ってしまうこともあるでしょう。
よく原発反対デモなどをやっている人がいますが、(彼らの行動を否定はしませんが)かなり効率の悪いことをしているように思います。あれだけの人数の人が、もっと抽象度の高い視点を持っていれば、ずっと強力な働きかけができるでしょう。
もちろん、抽象度の高い解決策が、すぐに見つかるとは限りません。いいと思っていた方法が違うこともあるでしょう。でも、ゴール達成をするには、抽象度を高くするという姿勢をいつでも持っている必要があります。そうすれば、どんどん先が見えてくるんです。
コーチングでは抽象度の高いポイントから、クライアントに対して働きかけを行っています。それによって、クライアントは自分では見えなかった新しい情報が見え、ゴール達成に近づいていくことができます。
あなたも、いつも抽象度を上げることを意識しながら、ゴール達成を目指してみてください!きっと劇的な変化を起こすような、いい方法が見つかるはずです☆
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