夢やゴールをイメージすれば、叶います!とよく言われていますが、うまくできなかったり、イメージしても何もならなかったことはありませんか?ゴール達成にはイメージすることは重要ですが、正しいやり方をしないと効果がありません。
またイメージを作る練習をすることで、ゴールのイメージを作るのが上手になります。正しいイメージ法と、その練習法について解説していきますね。
ゴール達成な必要な「イメージ」とは
まず、イメージとは何なのか解説していきますね。イメージというと写真や映像のように、視覚に限定されたものだと感じる方かもしれません。しかし、ここで言うイメージとは、映像だけではなく、音や匂いなどの五感すべてを含んだ概念です。
例えば、あなたがリンゴを食べることをイメージしたとします。その時、イメージとはリンゴの映像だけでなく、味や匂い、体の感覚、リンゴを噛む時のシャキッという音などもすべて含んだものだということです。
なぜゴール達成にイメージを使うのか
ゴールを達成するために、なぜイメージが重要なのでしょうか。そのことを理解するために、臨場感という考え方をご説明します。
ゴールのイメージで重要な臨場感とは
臨場感は、まさに自分がそこにいるかのように感じる感覚のことです。例えば、家の中にいる時、家の中という臨場感は高い状態です。
しかし、家の中で小説を読んでいる時に、すっかりその世界に入り込んでしまって、ドキドキしたりハラハラした経験はないでしょうか?この時は、家にいることを忘れて小説の世界に臨場感を感じている状態です。
この臨場感がゴールを達成するために必要になります。なぜかというと、人間は一度に2つの臨場感を持つことが難しいからなのです。
脳がゴール側のイメージを選択する
つまり、ゴールの方に臨場感があると、脳はゴールの世界を現実だと認識するようになります。スポーツで世界チャンピオンになるゴールを持っている人が、そちら側の臨場感が強くなると、脳は世界チャンピオンであることの方を現実だと思うのです。
すると、世界チャンピオンの世界にふさわしくないことに対して違和感を抱くようになります。技術が足りないならもっと技術を練習したいと思ったり、練習環境を良くしたいなどと考えたりするようになるのです。
この状態になると、ゴールに向かうための強いエネルギーが自然と生まれてきます。これが、今の現実を変化させてゴールを達成するための力になるのです。
ゴールを詳細にイメージしてはいけない
ただし注意点があります。よく、ゴールを詳細にイメージしましょう、ということがいわれています。しかし、実はゴールは詳細にイメージしてはいけないのです。どういうことでしょうか?
詳細にイメージできるということは、既によく知っているということです。つまり、現状の範囲内にゴールを作ることになります。すると、現状維持になってしまうのです。
もちろん、そうしたゴールは達成するのが難しいこともあります。例えば、会社で平社員が、部長になりたいと思ったら、そのゴールはなかなか達成できないかもしれません。
しかし、平社員でも部長でも、同じ会社の中の話であり、同じ会社に勤めていればなれる可能性があります。つまり、現状をそのまま続けていれば良いことになります。
こうなると、自分自身が変わる必要がなく、現状も変わっていきません。現状を大きく変更するためのエネルギーも生まれてこないのです。
ゴールではなく何をイメージするのか
では、ゴールではなくて一体何をイメージしたらいいでしょうか。3つのポイントについて解説しましょう。
漠然としたゴールイメージ
ゴールは、詳細にイメージできないものです。ですから、ゴールを設定する時は、漠然としたイメージだけを作ります。抽象的な概念のようなものです。例えば、「自由」という言葉を、具体的にイメージすることは難しいです。
遠くのゴールになればなるほど、具体的にはイメージできなくなっていきます。ゴールを詳細にイメージしようと思う必要はなく、漠然としたままで大丈夫です。
現在のあるべき姿
ゴールを設定したら、ゴールから見た現在あるべき自分自身の姿=コンフォートゾーンを逆算して考えます。ゴールは詳細にイメージできないので、逆算した現在を明確にするのです。
事業を立ち上げたいと思ったら、逆算して、現在会計の基本くらい理解している必要がある、というふうに逆算します。詳細にイメージできるように、コンフォートゾーンを作っていきましょう。
プロセス
コンフォートゾーンの一部と言えますが、ゴール達成のプロセスをイメージすることも有効です。先ほどの例で言えば、会計の勉強を集中してしているところをイメージします。
ゴール達成のために必要なプロセスにはどんなものがあるでしょうか。逆算して、現在のコンフォートゾーンから考えてみましょう。必要な習慣、行動をイメージすることで、実現する可能性が高くなります。
ゴールをイメージするのが苦手?
では、ゴールのイメージを作る準備段階として、イメージトレーニングの方法をお伝えします。その前に、まずは自分が作り出しているイメージを見てもらいましょう。
1、正座かあぐらで座る
2、目を閉じる
3、ゆっくりと呼吸をし、呼吸の数を数える(吐く時にカウントアップする)
4、50回呼吸したらやめる
では早速やってみてください。たぶん多くの人は正確に50回数えることができないと思います。いかがですか?数を数えているうちに、別のことを考えていなかったでしょうか。
あるいは寝てしまったり笑。その過程で、いろいろなイメージが浮かんできたはずです。実はイメージが苦手だと思っている人も、無意識にイメージを作っています。
あなたも1度や2度は夢を見たことがあると思います(眠りながら見る夢です)。そして夢はかなりリアルだったと思います。夢を見れるならあなたにもリアルなイメージを作ることは可能です。
ただし、映像が頭に浮かんでこない、という方もいると思います。その場合は、音や言語、匂い、体感覚、味覚など得意な感覚を使っても良いです。
3つのイメージ瞑想法
では次に、イメージの練習方法をお教えしましょう。
1、自己催眠法
2、ろうそくの炎
3、明晰夢
の3つの方法があります。
自己催眠法
自己催眠法は、いわゆる変性意識状態や瞑想状態に入るために有効な方法です。この状態では、現状のリアリティが薄れ、イメージの世界に臨場感を強く持つことができます。イメージは、自己催眠に入ってからすると良いです。
具体的には以下の手順で実施してください。
1、イスなどに座ります。
2、目をつぶって、ゆっくりと5秒くらいで息を吸います。
3、首の力を抜きながら、10秒くらいで息を吐きます。この時、頭が下がる首の力 を十分抜いてください。
4、次に同じ呼吸で肩の力を抜きます。
5、肩の力が抜けたら、同じ要領で、左右の腕→お腹→背中→左右の足→頭の順番に 力を抜いていきます。
6、頭の力が抜けたら、自己暗示を行ってください。
7、ゆっくりと目を覚ましてください。
呼吸法のポイントは、1の長さで吸って、2の長さで吐くことです。秒数は数えな くていいので、感覚で、吐く長さが倍になる感じで呼吸してください。
ろうそくの炎瞑想
この方法は視覚をリアルに描く練習です。なるべくリアルにろうそくをイメージしてみましょう。練習していけば、ろうそくを見なくてもろうそくが本当に目の前にあるようにイメージできるようになります。
1、部屋を暗くする
2、ろうそくに火をつける
3、ろうそくをじっと見る
4、目をつぶってろうそくのイメージを作る
5、ろうそくがなくてもろうそくをイメージできるまで繰り返す
イメージがリアルにできるようなったら、最後はイメージの中でフッと息を吹きかけてろうそくを消してみましょう。ここまでできたらかなりイメージ力が高まっています。
明晰夢と夢の操作
明晰夢は、眠っている時に見る夢なのに、まるで起きている時と変わらないくらいリアルな夢のことです。夢はコントロールするのが難しいですが、明晰夢を見ている時には、夢の世界の中を自分で移動することができるようになります。
明晰夢を見るには、起きている時に目の前をよく観察することが必要です。夢の中で夢と気づくと明晰夢に入ることができるので、起きている時に練習しておきます。
明晰夢を見ている状態では、普段はあまり使わない脳の機能を使うことができます。例えば、共感覚という、ある感覚を他の感覚で感じることも可能です。
そうした感覚を覚えておけば、起きている時のイメージにも活かすことができます。そうすることでイメージ力を上げることができます。
まとめ
五感を含んだイメージをすることで、ゴールの世界の臨場感を高めることができます。ゴール側の臨場感を高めることで、脳はゴールの方を現実だと認識するようになります。そうすることで、夢に向かうエネルギーが生まれてくるのです。
イメージするときは、ゴール自体を詳細にイメージしてはいけません。ゴールから逆算した現在の姿を明確にイメージします。またゴールに向かうためのプロセスをイメージするのも効果的です。
イメージの練習法は、自己催眠法、ろうそくの炎瞑想、明晰夢と夢の操作の3つです。これらを実践することでイメージ力が向上していきます。