目標や夢の世界は、テーブルやパソコンのように、手で触るのが難しいです。これは夢や目標が「情報」だからです。実は人間は情報に対してリアリティを持つことができます。夢の世界を、手触り、匂い、色などでリアルに感じたり、操作することもできるのです。情報空間にリアリティを持つことができれば、もっと自由に未来を描くことができます。今回は情報空間の臨場感を上げる方法についてお話しします。
「情報空間のリアリティ」を高めて、夢を現実にしよう
情報空間は、「情報でできた空間」のことです。情報は、簡単に言うと手で触れることが難しいものです。例えば、ニュースは情報ですが、私たちにはニュースを触ることはできません。耳で聞くことはできますが、アナウンサーの声の音が入ってきているだけで、ニュース自体を聞いているわけではないのです。このように、物理的に触れるのが難しいのが情報です。
情報が集まって、ネットワークになっているのが「情報空間」です。例えば、「コーチングの情報空間」は、「目標設定」「夢」「アファメーション」「心理学」などのたくさんの情報が集まってネットワークになっています。こうした情報でできた空間が無数にあるのですが、その全体のことを単に「情報空間」と呼びます。
なぜ情報空間のリアリティが大事なのか
情報空間へのリアリティをなぜ高めた方がいいのか、というと、夢や目標、また今の私たちの社会は情報でできているからです。例えば、このブログも情報です。ビジネスマンなら、数字の情報や、契約の情報などがわからないと、仕事ができません。また、法律の情報を感じられなかったら、社会で生活することができないのです。情報空間のリアリティを高くすれば、夢や目標、ビジネス、人生などにおいてプラスに働きます。
例えば、契約の情報空間にリアリティを強く感じられる人は、契約のちょっとした文言の違いや、有利な契約の仕方などがわかります。ほんのすこし言葉を変えるだけで、大きな利益を得られるようになる可能性があります。反対に、リアリティが低いと「よく分からないから、適当にやってください」という感じになって、騙されたとしても気づきません。情報をリアルに感じられることで、デメリットを防いで、メリットを得ることができます。
夢や目標も、情報です。夢や目標を叶えようと思ったら、情報空間のリアリティ、臨場感を高めることが必要です。数学の問題も、リアリティがないと解けないように、夢や目標もリアルに感じられないと達成できません。未来の夢を、リアルに感じながら生活することが大切です。また、世界のことがよくわかっていないと、自分が何をしたいのか、何をしたらいいのかも分からないのです。
情報空間のリアリティとは
情報空間のリアリティとは、手で触ったり、色や形が見えたりというふうに、五感でリアルに感じている感覚のことです。日本語では臨場感(Sence Of Realityの訳)と言います。実は情報であっても、私たちはリアルに感じることができます。私たちは少なからず、情報をリアルなものとして感じているのです。
情報空間でも、感じるのが難しいものや、簡単なものがあります。これは人によって違います。例えば、数学の情報空間を感じてください、と言っても大たいていなかなか難しいです。しかし、簡単な足し算だったら、誰でもリアルに想像することができます。1+1なら、指を一本ずつ立てるようなイメージがあるかもしれません。手で触る可能ように、1+1を扱うことができます。
ただこれが、「微分方程式の情報をリアルに感じてください」と言ったら、かなり数学をやった人でないと難しいでしょう。たいていの人にとっては、想像もつかないと思います。そうすると、方程式を作ることも、解くこともできません。これは情報への臨場感が低いからなのです。数学が得意な人なら、ああでもない、こうでもないと、まるで触っているかのように数式を感じて、動かすことができます。
情報空間のリアリティを高める具体的な方法
情報空間のリアリティを高めるために、分かりやすくて強力な方法は、言語の臨場感を高めることです。
言語は、人間の6つの感覚の中の一つです。人間には、モーダルチャンネルという情報の入り口があり、視覚・触覚・味覚・嗅覚・聴覚・言語の6つがあります。この中で言語は、抽象度の高い情報空間にあります。言語は、直接触ったり、匂いを嗅いだりすることはできません。だから、言語に対する臨場感が高くなれば、必然的に情報空間への臨場感も高くなり、抽象度の高いゴールの臨場感も高めることができるのです。
みんな赤信号を渡ってはいけない、と言語を使って思っていると、赤信号の時、ちゃんと止まるようになります。そこには、壁があったり、ゲートがあったりするわけではないのにです。この時、人は、言語に臨場感を感じています。言語のリアリティには、強さがあります。知らない言葉には、もちろん臨場感がありませんし、ビジネス書は読めても、マルクスの資本論には臨場感が持てない、ということもあるでしょう。
言語への臨場感を高める方法
言語の臨場感を高めるには、どうしたらいいでしそれには、言語にたくさん触れて、使うことが有効です。私たちは、小さい時は、言葉をあまり話せませんでした。しかし、親の真似をしたり、学校で習ったり、本を読んだりしながら言語への臨場感を高めてきたのです。
社会人にもなれば、難しい文章を読んだり、複雑な法律に従いながらビジネスをすることができるようになります。これは、それだけ私たちが訓練されてきたということなのです。さらに高めていくためには、意識的に、そうした言語空間に触れて、リアルに認識できる力を高めていくと良いです。
そのために、さらに多様な言語空間に触れてみましょう。例えば、小説や評論文を読んだり、文章を書いたりすることで、言語空間での自由度が上がっていきます。冷たいものを触った時に、ただ、冷たいというより、氷のように冷たいとか、痺れるほど冷たいなど、いろいろな表現方法で言えた方が、言語空間としては、より広く、臨場感の高いものになります。
言語空間の、臨場感が高くなり、自由度が高まるほど、それを操作できるようになっていきます。そうすると、ゴールをリアルに感じたり、いろいろなゴールを設定できるようになっていくのです。まだそれほど言語空間に慣れていない人は、読みやすそうな小説などを見つけて読んでみても良いと思います。
この記事へのコメントはありません。