頭の中にモデルを作る
コーチングビジネスをやる上で、メルマガや、ブログを書くことが有効です。しかし、書けなかったり、思いつかなかったりして、うまくできない人も多いです。
その原因と、うまく書いたり、いくらでも書けるようになったりするにはどうしたらいいか、解説します。
文章を書くコツ
文章を書くためには、まず頭の中にモデルがないといけません。モデルというのは、自分が実感を持てるようなイメージのことです。
例えば、りんごのことを書こうとします。りんごのことを書くときに、りんごのことを思い浮かべるでしょう。そして、りんごの匂いや、味や、感触なども思い浮かべることができます。
それというのも、りんごを食べたことがあり、いろんなりんごについて知っているので、りんごのイメージがはっきりと頭の中にできているからです。
このイメージがあると、そこからりんごのことを書くことができます。また、りんごのことをいろんな角度から解説することもできるでしょう。
例えば、りんごの味について、詳しく解説するとか、匂いについて解説する、といったこともできるのです。このとき、頭の中にはりんごのイメージがあって、そこから言葉が生まれてきます。
文章を書いたり、いくらでも書けるようになるには、このモデルがあればいいのです。コーチングでも、自分の知識を、りんごのような感じで、実感を持ってイメージできるようにしておけば、そこからいくらでも解説できます。
ゴールとは、どんなものか、というのを、いろんな角度から見て説明することができます。それは、何かの本とか、知識とかを参考にしなくても書けてしまうのです。
もちろん、書くだけではなく、話すこともできます。何か聞かれても、自分の頭の中のモデルから考えて、こういう時はこうだ、というふうに当てはめて考えることができます。
モデルが頭の中にできる、というのが理解している、ということです。ただ、言われたことをそのまま話すだけだったら、理解していなくてもできます。理解できるということは、いろんな角度から見て、説明できるということです。
文章自体を書き慣れていない人は、慣れることが必要ですが、まずモデルができていないと、正確に書くことができません。
例えば、りんごを食べたことがない人が、りんごみたいな変なもののことを頭にイメージするとします。そうすると、どうしても、言っていることがりんごではなくなってしまうのです。
すると、りんごは、オレンジ色ですとか、りんごは苦いものです、というようなおかしなことになります。そうすると、読んでいる方もよくわからなくなってしまいます。
だから、頭の中のイメージを作ることが大切なのです。しっかりしたイメージがあると、そこからズレずに書くことができます。
もちろん、コーチングの話などは、りんごのような物体ではないのですが、モデルを作ることは可能です。例えば、図にすることもモデルの一つです。図にしたり、形として理解したり、動きとして理解するなどもモデルになります。
書けない人の特徴
文章を書けない人は、このモデルが頭の中で作れていないのです。コーチの中でも、先生が言ったことを理解しないでそのまま言っている人がいます。そういう人は、別の言い方ができないので、わかります。
モデルを作らなくても、そのままコピーすることは誰にでもできるのです。しかし、これは、自分で文章を生み出すことにはなりません。ロボットと同じようなものです。
最終的には、自分で言っても言わなくても同じになるので、リツイートするだけの人、みたいになります。同じことを言っているのですから、リツイートすればいいわけです。
もちろん、それで、そのコーチにコーチングをしてほしい、と思う人はいません。コーチがどんな人なのか、何をしてくれるのかがわからないからです。
モデルが作れない、となると、とにかくいっぱい知識を詰め込んだ方がいい、という感じになります。知識はあればいいと思いますが、バラバラの知識を、ただ取り出しているだけでは、相手には伝わりません。
クライアントを持ったとしても、自分もよくわかっていないので、クライアントも理解できなくなります。
知識はいっぱい記憶して、コンピューターみたいに言える、というのが大事なのではありません。そういうのは、そのうちAIがやってくれるし、先生が直接情報発信しているのですから、用済みになります。
書くことでモデルを作る
では、どうしたら頭の中にモデルを作れるのか、というと、実際に自分の言葉で書くことで、イメージが出来上がってきます。本に書いてある通りではなく、言い換えたり、具体例を出したり、実体験に当てはめたり、というふうに、自分の言葉にしてください。
また、それをなるべく資料を見ないで書いてみることも良い練習になります。しっかりと理解できていないことこういうことはできません。
それで、書けなくてもいいのです。書けなかったら、そこがわかっていないということがはっきりするからです。りんごだったら、りんごの色がわかっていないから説明できない、というふうになります。
そうしたら、りんごの色を調べればいいのです。りんごの色が赤だな、と思ったら、またモデルが完成に近づきます。同じように、コーチングの知識のことでも、自分がつまづいたところを補えばいいということです。
やみくもに、知識量があればいい、と言っていると、どんどんわからなくなっていきます。あれもいいし、これもいいし、こっちも正しい、という感じで、元になるモデルができないのです。
難しいことを並べたり、やたら知識を並べて、抽象度が、空が、縁起が、とか色々言ってみたところで、それが統一的に何を表しているのかわからないと混乱を生むだけです。
モデルを作っていくと、これはどう考えてもおかしいな、ということも出てきます。コーチングの知識も、全部完璧というわけではないので当然です。また、理屈は通っていても、実践がうまくいかないこともあります。
コーチングの知識を盲信している人もいるのですが、100年後のコーチングは、今よりも100年分進化していますよね。ということは、今の知識は何かしら間違っているのです。
そうしたときに、自分なりに、モデルを作り直してみれば、自分の個性になります。また、他の人が説明できないところを説明できたりするので、面白い、と思ってもらえるでしょう。
最初は、つたない文章だったり、説明できないところがあるかもしれませんが、気にしないで書き続けてみてください。トライアンドエラーを繰り返していくことで、だんだんと改善されていきます。
そして、自分が自信を持って伝えられるような、整合性のあるイメージが頭の中に出来上がるのです。そうしたら、それをいろんな角度から伝えられるようになるので、あとは、いくらでも言い方を変えてかけるのです。
コーチングビジネスでブログを書くときは、常に新しいことを書かなければいけないわけではありません。コーチングを受ける人は、コーチングのことをすごく知っているとは限らないからです。
たいてい、コーチングよりも、自分がどう変わるか、の方に興味があります。また、全部くまなく見る人も少ないですし、読んだとしても完全には理解できません。だから、同じ知識とか、概念でいいので、違う言葉で繰り返し取り上げてもいいわけです。
そうすると、わかりやすい、と思ってもらえるし、読んでいる方からしたら、新しい知識が出てきた、と思うことでしょう。しかし実際には、同じモデルに基づいて書いているだけでいいということです。
新しいことを書かなくては、というプレッシャーを感じることはありません。新しいことはそんなに簡単に生まれません。また、見込み客には求められていないのです。
文章を書くためには、頭の中のモデルが大事、ということを覚えておいてください。また、そのモデルは、実際に書くことで作られていきます。