コーチングの本質。スキルの迷路にハマるな
今回はコーチングの本質についてお話したいと思います。
今いろんなコーチングの団体や資格、スキルが乱立しています。たくさん団体、資格があります。そこでコーチの方もたくさんスキルがあるのは結構なことですが、どれを学んだらいいのか、どれが正しいのかと言うことで、悩むこともあると思います。
実際にコーチングスクールを出てもコーチングのやり方がわからない、自信がない人もよくいるわけです。そういう人はまた別のスキルを学んだり、高級な資格に通ったりもしますが、不安が埋められないんですよね。
そんなコーチもいるので、今回はコーチングの本質についてお話ししていきたいと思います。本質を理解することでそういったスキルや資格の迷路にハマる必要がないということが分かるでしょう。
コーチングの本質はお客様を目的地に運ぶこと
コーチングの本質とは何かというと、「お客様を目的地に運ぶこと」です。
コーチという言葉は語源は馬車です。馬車は人を目的地に運びますよね。そこから、人間のコーチも目標を達成するのをサポートする人になったのです。
コーチはコーチングをします。つまりコーチングというのは、人を目的地に運ぶことあるわけなんです。ただ馬車というと多分の現代人はほとんど馬車に乗ったことがある人はいないと思います。
私も馬車に乗ったことはないです。なのでふわっとしたファンタスティックな、おとぎ話的なイメージになってしまう人が多いと思います。
そうすると、何が本質なのかよくわからなくなります。
現代に置き換えてみましょう。現代に置き換えると馬車はタクシーのことです。全く同じですよね。
馬が動力だったので、タクシーでいうとエンジン。御者がタクシーの運転手さん。タクシーの車体は馬車の車体です。そして役割はお客様を目的地に運んでいくということ。
このように現代で言うとタクシーになるわけです。だから現代にコーチングが始まったとしたら、もしかしたらタクシーグと言われてもおかしくない代物なんですね。
このように、目的地に運ぶということが、コーチングの本質です。ふわっとしたイメージではなくてタクシーだということをまず理解してください。
コーチングが馬車のようにファンタスティックなイメージだといろんな意味をつけられてしまいます。でも抽象度を上げた本質に気づいてください。
全ての事はこの本質から考えていけばいいんですね。
コーチングの本質から考えれば流派は枝葉にすぎない
今はいろんなスキルや手法があります。NLP、催眠、心理学のやつもあるし、スピリチュアル、引き出すコーチングもあります。
そして、それぞれに主張を持ってるわけです。これが正しい、これが一番だ、あるいはお客様の心の中に答えがある、色々言われていますよね。
でもこれは本質論からみたら、どれもこれもスキルにすぎないのです。
方法論の話であって、コーチングそのものではありません。コーチングそのものは、お客様、つまりクライアントを目的地に運ぶことであって、どれが効率いいのかというのを争ってるだけにすぎないのです。
争ってるかどうかはわからないですが、正しさを皆さんが主張している、それだけなんです。
ここを分かってないと、宗教論争になってしまいます。正しい、これが本物でこれが偽物だ、そういう風に言ってる人達もいます。
しかし、そういうことではないんですね。あくまで一流派であるわけです。
タクシーで言うとプリウスを使うのか、クラウンを使うのか、レクサスを使うのかとか、そういう話と理解してください。
それがわかると、あまりスキルやその資格、流派にこだわる必要がないということまでわかってくると思います。
要はお客様が目的地に着くようにしなければいけないわけです。いくら立派なレクサスのタクシーでも目的地に着かなければタクシーじゃないですよね。
それは誘拐と同じじゃないですか。そうじゃなくて、大事なのは古い型式のクラウンのタクシーでもちゃんと目的地に連れて行ってくれることです。
コーチングも同じで、スキル、流派という問題ではなく、大事なのはお客様を目的地に連れて行くことです。
もちろん、タクシーや車とかではないので、全部運転手さんが乗っけていけるわけではありません。だからコーチが何から何までやってあげられるわけではないんですよ。
なぜかというと、その人の人生の目標とか自己実現はその本人しか実現できないからなんです。
いくら頑張ってコーチが色々言っても、本人がやらなかったら何の意味もありません。だからコーチングというのは、本人自身が進んでいくようにしてあげることになるわけです。
本人が目的地に着くことが、コーチングの目的であり本質であるということをちゃんと理解してください。
科学や時代は変化し、コーチングのやり方も変わる
今いろんな流派や心理学、認知科学など、色々出ています。
だけどそれも結局は今出てるだけなんです。心理学の世界だって、昔は行動心理学、精神分析というところから始まって今は認知心理学という分野があります。
確かに今認知心理学や認知科学は最新ですが、もう新しいパラダイムも出てくるし、10年後、20年後、100年後になった時に今言われていることがひっくり返されてる可能性もあります。
結局は、今の科学水準とかコーチングの経験則、思考の範囲内で話してるだけなんです。なので多分100年後は全然違うやり方や新しい流派がいくつも出てきてると思います。
科学も今から100年前200年前と現代を比べたら全然違いますよね。スマホもなければ衛星もないし、冷蔵庫もなかった。その時代の人は今のような生活は想像もできなかったでしょう。
当然今から100年200年後は、私たちが想像もできないような事が起こってるはずです。
そう考えるとコーチングのスキル、流派というのも、変化して流動的なものだということが分かると思います。
ただ本質は変わらないんですよ。お客様が目的地に行くことで、その方法論がなんとか心理学を使う、認知心理学の次のパラダイムのかもしれません。
そのまた次かもしれないし、それは分からないですが、大事なのは、本質です。
この本質の理解することで、あなたもあまりスキルの迷路や、資格、コーチングの団体の間での宗教論争に巻き込まれないで済みます。
些末なことに気を煩わすことはありません。大事なのはクライアント、お客様ということをしっかりと理解してください。
いくらスキルや知識が立派で、コーチングが本物だと言い張っていても、結局はお客様がどうなるかが一番大事なわけです。
このことを理解していただいて、あなたのコーチングセッションに役立てて下さい。