コーチングで成果が出ない理由
コーチングでは、引き出すという考え方があります。答えは、クライアントの中にあるので、それを引き出せばいいということです。
また、コーチが価値観を押し付けないとか、教えない、といったことがルールとされています。
コーチングが稼げない原因は、実はここにあります。なぜかというと、コーチングをしても、成果が出にくいからです。
成果が出ないので、継続して受ける人がいなくなり、新規顧客を取り続けなければいけなくなります。しかし、新規顧客をずっと取り続けるのは、かなり難易度が高いので、苦しくなります。
引き出すコーチングでは成果が出ない
引き出す、という考え方自体は良いですが、引き出すだけでコーチングで成果を出すことは難しいです。というのも、引き出すだけだと、クライアントが認識できない答えは、ずっと出てこないからです。
人間は、認識できるものと、できないものがあります。例えば、ビジネスのやり方がわからない人は、正しい稼ぎ方を認識することができません。
しかし、コーチングでそれを引き出そうとしても、出てきません。
コーチが答えを知っている場合も、それをクライアントから引き出そうとすると、誘導尋問をすることになります。
誘導尋問とか、引き出す質問とかを、6か月とかするわけですが、知らないことは、やはり大して出てくるわけではありません。
それは、10年くらいやったらいいかもしれませんが、期間が短いので、結局クライアントは何をしているのかわからなくなるのです。
コーチングスクールでも、稼げない人がほとんどですが、もしコーチングで成果が出るなら、稼ぐことくらいは、ほとんどの人ができているはずです。
ところが、スクールに通って、終わってみたら、全然ビジネスのことはわからないわけです。自分でコーチングの理論を使って、ビジネスをすればいいはずですが、それもできません。
やっとついたクライアントも、やはり引き出すコーチングをしても変わらないので、ビジネスが続きません。
それで、スキルとか、知識とかを集めようとする人が多くなります。ビジネスの概念とか、マインドセットが入っていないので、同じ次元で迷ってしまっています。
コーチングが、引き出すだけとか、価値観を教えない、とか言うのは、ただの嘘です。それは、コーチングの本当の意味を考えればわかります。
コーチは、の語源は馬車です。そこから、目的地に連れて行くことをコーチングと言っています。つまり、目的地に連れて行くことがコーチングということです。
その他のものは、それぞれの流派の人が、勝手にこれがコーチングだ、と主張しているにすぎないのです。
質問で引き出す、というのは、方法論の一つでしかありません。また、そもそもコーチングは、価値観を教えることを含んでいます。
多くのコーチングでバランスホイールのような、人生のバランス、という概念が存在します。例えば、家族、地域、健康、信仰、社会貢献、などです。
これは、幸せな人生とは何か、という価値観を教えています。
コーチングは、アメリカの、ビジネスマンに導入されていることが多いので、この価値観は、主にアメリカの中流階級の価値観です。また、キリスト教の、余暇の考え方からきています。
ビジネスエリートに、仕事だけじゃなくて、遊びも、家族も、休日の教会も大事にしようね、と言っているわけです。
なので、私は、特にバランスを取りましょうとは言いません。特に、日本では文化的な基盤が違うので、わざわざ縛る必要がないからです。
もともとある理論を、クライアントから引き出すだけで導き出すことはできません。まして、半年とかでは、全然無理でしょう。
私は、マインドセットを教えもするし、間違っている場合は、間違っていると言います。また、ビジネスコーチングで稼ぎ方とか、その原理なども教えています。
成果が出ないマインドなどがあれば、その場で修正しているのです。そのため、すぐに成果が出たり、人生が変わったりします。
方法論にこだわるのもいいですが、どうしたらクライアントのゴールが近づくのか、という「コーチ」の視点から考えることが大切です。
コーチングの常識を疑う
クライアントのゴールから考えるので、ゴールにそぐわない価値観は変える必要があります。
例えば、本音ではお金も時間もたくさんあって、月の半分くらいは家族と遊びたい、というゴールを持っている人がいたとします。
ただ、労働者マインドで、働かなければいけない、勉強しないと堕落する、と思っている人だと、このゴールを叶えることは不可能です。
なぜなら、お金と時間がたくさんあったり、家族と遊んでいることが罪悪になるからです。
結局その罪悪感を解消するために、お金があっても勉強代にお金を使ったり、わざわざ効率の悪い方法でビジネスをしてしまうでしょう。
そのため、マインドセットを変更しない限り、ゴールはやってきません。
現状は、これまでずっと続けてきているので、最初はゴールよりも重要になっています。なので、労働者マインドも、重要性が高くなっています。
ゴール側から考えたら、楽して稼いでいい、というマインドに修正する必要があります。
これを修正するには、まず気づくことです。気づいて問題が明らかになれば、コントロールすることができます。そして、正しいマインドを教えて、未来をイメージしてもらいます。
稼げない人は、コンフォートゾーンの中で考えているから変われません。そのため、コンフォートゾーンの外の問題に気づいてもらうことで、変わることができます。
ここで、引き出すコーチングとかをしていると、価値観が変わっていないので、クライアントからは、「では、もっと勉強して、スキルアップして頑張ります」という答えしか出てきません。
コーチも、「では必要なスキルはなんだと思いますか」と、また引き出して、クライアントが、「それは、新しいコーチングのスキルです」となります。
価値観を否定しないので、コーチは「それはいいですね。」とか、「具体的な行動は?」とか、いろいろやります。
そして、コーチは、クライアントが、「頑張っています」という状態が、「変化」だと思うのですが、次元が変わっていないわけです。次元が変わらないので、収入も増えないし、楽に稼ぐこともできません。
成果が出ていない、ということは、違う視点を入れないといけないわけです。
世の中には、裏と表があります。労働者が、楽して稼いでいる人を、悪い奴だと思うのは、一つの視点です。しかしもう一方で、楽して稼いで、周りの人から尊敬されている人もいます。
そうした、違う価値観に気づければ、稼げるようになります。コーチングでは大抵、価値観を変えてはいけないことになっているので、これができません。
もっとも、コーチ自身も、正しいマインドセットがわかっていないので、教えることもできません。
私の場合は、現状の外の価値観を身につけてもらうので、うまくいくわけです。あなたも、一度コーチングの常識を疑ってみた方がいいと思います。
コーチングで成果が出れば、リピートで契約する人が出てきます。そうすると、ビジネスは楽になっていくのです。