認定コーチが成功できない理由
私は、コーチングで「認定資格」を持っている人を、たくさん知っています。実際私自身も、認定の講師をしたことがあるくらいです。
なんとか式、何々アカデミー、○○協会、という感じで、コーチングの資格を出すところは溢れていますし、今も新しいものが次々登場しています。
そして、認定コーチは、コーチングでほとんど稼げていない、という現実があります。私の感覚だと、独立できるレベルにいる人は5%くらいという感じです。
あとの人は、ビジネスをやっている風になっているだけで、売り上げが少なかったり、売り上げがなかったりします。ビジネスもどきになっているわけです。
多くの人が、1年未満で脱落していくのですが、なぜかというと、ビジネスを学んでいないからです。
認定があってもビジネスはできない
コーチングスクールでは、コーチングの知識や、やり方しか教えてもらえません。そのため、どうやってクライアントと契約するのかとか、どうしたら稼げるか、ということはわからないのです。
講師をしている人も、資格を売ったり、知識やスキルを売ることで稼いでいる人が多いので、コーチングビジネスの仕方がわかるわけではありません。
コーチングの理論を使えば稼げるか、というと、そういうわけでもありません。もしそうなら、認定コーチは全員稼げているはずです。
だから、実際には、ほとんどの人が、ビジネスをやってるように見せているだけになってしまいます。
本気で本業でやっているわけではないので、例えばブログを書いても稼げないし、セミナーをしても稼げなかったりします。
しかし、資格を取る人は、「認定コーチになったら稼げるようになる」と思って、安くないお金を払って、資格を取ります。
中には、○○アカデミーに通うと、特別な力が身につく、というように宣伝しているところもあります。そんなにすごくなれるなら、ビジネスくらいできてもおかしくありません。
ところが、実際にはコーチングの入門の知識を教えてもらうだけですから、いきなり稼いだりはできないわけです。
コーチは本業で稼げる
そういうこともあって、コーチはボランティアでやるべきだとか、コーチは副業や趣味でやるべきだ、という人が少なからずいます。
本業で稼げるなら、そういうことはする必要がありません。稼げないので、他の手段でお金を稼ぎましょう、という概念が生まれました。
ファイナンスのゴール、と言われることもあります。簡単に言うと、コーチは稼げないので、会社員を「ファイナンス」とオシャレに言っただけのものです。
だから、これは労働者思考の延長の発想になります。やりたくないことをやるための論理です。
そのため、ファイナンスと言われる時は、「得意なことでお金を稼ぐ」と言われます。得意なこと、というのは、現状でできることで、必ずしもやりたいことではありません。
ビジネスで稼げる人は、コーチングビジネスでも稼げます。だから、「他の手段でお金を稼ぐ」という発想が必要ありません。
ビジネスを知らない人は、他のビジネスでファイナンスすることもできませんから、労働者を続けます。
コーチングは、ちゃんとやれば、プロで専業でできるので、お金は入ってきます。コーチングがやりたいなら、やりたいことをやって、普通にお金を稼ぎましょう。
コーチングとか、ビジネスを甘く見ている人が多いので、本業で、という発想が出てこないのです。
お医者さんは趣味でやったほうがいい、とは誰も言いません。なぜなら、お医者さんは立派なプロの職業だからです。
趣味のお医者さんに診てほしい、という人はほとんどいないでしょう。お医者さんの仕事だけやっている人のことを、立派なプロだと、ほとんどの人が思うはずです。
コーチングの価値が低いと思っている人は、コーチを立派なプロの職業と認識できていないわけです。だから、お金も取れないのです。それが甘く見ているということです。
本業で稼ぐということは、片手間ではできません。やるなら、本気でやりましょう。
価値を提供するとはどういうことか
コーチングビジネスで稼ぐには、ビジネスのマインドセットが必要です。
ビジネスは、価値を提供して、その対価をいただくというのが本質です。そして、一番勘違いされるのも、この点です。
価値というのは、お客さんが価値を感じてくれるから、初めて生まれるものです。だから、一方的にこちらの都合で作れるものではありません。
認定コーチの資格があろうがなかろうが、価値にはあまり関係がありません。
しかし、コーチングを学ぶ方からすると、資格に価値があると思っているので、資格を得ることで、自分の価値が生まれ、それが売れる、と誤解してしまいがちです。
認定に価値がある、と思うのは、コーチが認定を欲しいと思っているからです。スキルとか、知識とかも同じです。
それはそれで良いですが、お客さんが何に価値を感じるかがわからないと、「価値を提供する」ことができません。
ダイエットをしたい、という人に、「○○式認定コーチです」と言っても意味がないわけです。それなら、ラ○ザップに行くよ、と思われるでしょう。
どんな悩みでも解決できますよ、と言っても、何の価値を提供する人なのかよくわからなくなります。
私は、ビジネスを教えていますが、もちろんビジネス以外のたいてい何でもコーチングできます。というのもマインドセットは同じだからです。
なので、ビジネスコーチングを受けている人でも、ビジネスを通して、それ以外の人生も豊かになっていきます。
私は豊かなコーチを養成したいと思っていますが、お金だけあれば豊かになれるとは思っていません。金儲けだけが肥大して、悪い気が溜まっている人もよくいます。
私は、ビジネスを通して、お金と時間はもちろん、自由さや、豊かさを手に入れてもらいたいと思っています。ただ、私がやりたいことと、マーケットを合わせて、誰に価値を提供するかは選んでいるのです。
認定に頼るのではなく、あなたがやりたいことで、市場価値がつくことをやりましょう。そうやって初めて価値が生まれて、プロのコーチとして稼ぐことができます。
ビジネスを学んでプロコーチになる
今回は認定コーチが成功できない理由についてお話ししました。認定資格があるだけではビジネスにはなりません。なぜなら、お客さんは認定よりも、自分の悩みや希望の方が大事だからです。
私もいろんな認定を知っていますが、どこの人も、自分の認定が特別だとか、本物だと思っています。ぶっちゃけ、お客さんからしたら、そういうのはあまり関係ないわけです。
コーチングスクールでは、コーチングのことは教えてくれますが、ビジネスのことは教えてくれません。また、ビジネスは、簡単に教えられるものでもありません。
そのため、コーチは本気で稼ぎたいなら、ビジネスを学んで実践する必要があります。
コーチは本業で稼ぐことができる職業です。また人の人生を変えることができるので、価値の高いものです。それを、高い値段で売っても、何の問題もありません。
ビジネスに真剣に取り組めば、あなたもプロのコーチになることができます。そして、是非、自由と豊かさも手に入れてくださいね。