何か新しいことをはじめるときに、とりあえず簡単なところからスタートして順番にステップアップしていこうと思っていませんか?
簡単な入門編から徐々に難しい内容に挑戦するというのが必要な分野もありますが、たいていのことはいきなり難しいことからやったほうがいいです。できることからはじめたほうがいいと思いましたか?大丈夫です。たいてい、難しいというのは思い込みでしかありません。
代表的なのが読書です。「古典」と言われると重苦しい感じがします。見た感じも重厚なものが多いですよね。なんだかとても難しそうです。読もうかなと思っても怖くて手が出せないという方もいるでしょう。
しかし読んでみると案外難しいものばかりではありません。むしろ簡単で読みやすいものもあります。たとえばプラトーンの対話篇は、いろんな人が対話をする形式になっているので、かなり読みやすいです。また最近では読みやすい今時の日本語で書かれた新訳ものもたくさん出ています。難しい古典でも頑張れば読めます。
いきなり難しいと思っていることをやれば案外出来てしまうのです。もちろん全く歯が立たないこともあるでしょう。それでも調べながらちょっとずつ読んでいけばだんだんわかってきます。自分に何が足りないのかも明確になってくるでしょう。何が問題なのかが明確になれば、あとはそれを解決していけばいいのです。
古典を読むために徐々にステップアップしていこうと思っていたら、すごく遠い道のりのように思えてきますよね。入門編をやっているうちにゴールが途方もなく思えてきて「やっぱりやめた!」となってしまった経験もあるかもしれません。
難しいことに挑戦するのは時間がかかるように思えて、初心者編からステップアップしていくより時間がかからないです。ステップアップしていこうと思ったら、一生できないかもしれないことも、すぐにできてしまいます。
ちなみに古典って難しそうだから実はみんな読んでません。だから、古典を読んだっていうだけで尊敬のまなざしを集められるかもしれません。世の中ですごいとか難しいとか言われていることの中にはこんなふうに本当はちょっと踏み出すだけでできてしまうことがたくさんあると思います。
コーチングにおいてもいきなり想像もつかないようなゴールや無理と思えるゴールを設定してもらいます。そうすると、「あれ、案外すぐに出来てしまった」ということもあります。そういう場合は、ただ難しいと思い込んでいただけの勘違いだったということ。私自身もクライアントさんもよく経験していることです。
ゴールがすぐに達成してしまっても問題ありません。ゴールを更新してまた新しいゴールを設定すればいいのです。そうやって新しいゴールを次々に設定していけば、どんどん頭の中の思い込みも消えていきます。なんでみんなこんな簡単なことができないんだ?と思うことでしょう。
もちろん本当に手も足も出ないようなゴールもあるかもしれません。それでも「できる」と高いエフィカシーを持ってやっていけば、どんどん道が開けてきます。そういうときは、自分が思っているよりも圧倒的なスピードで成長しています。何より、目指す過程自体がチャレンジングで面白いですよ。
どんなことでも、いきなり難しくてできそうもないことに挑戦してみることをおすすめします。できるという前提に立ってやってみてください。人はできないと思っているからできないのであって、できると思ったらなんでもできます。目の前に壁があると思っても、それはあなたの頭のなかで勝手に作り出した想像上の壁なんです。想像上の壁なんですから、えいっと踏み出してみましょう。そうしたら、壁なんてなかったことに気付くことができます。
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