ゴール設定

ゴール設定で失敗する設定法とマインドセット



ゴール設定で避けるべき設定法とマインドセット

ゴール設定には正しい方法とマインドセットがあります。その方法を外してしまうと、ゴール設定に失敗してしまいやすくなります。モチベーションがわかない、現状から抜け出せない、などの結果は、正しいゴールを設定できていないことから来るのです。

やりたくないこと

ゴール設定では、やりたいことをゴールにします。やりたいことがゴールになっていないと、そこに行きたいという気持ちが出てきません。そうすると、必ず「モチベーションが上がらない」という問題が出てきます。

モチベーションは、上げるための工夫をしても、それがやりたいことじゃないと上がりません。やりたいことじゃない目標になっている場合は、一度見直した方が良いでしょう。

やりたいことだと、どうしたら達成できるか、と自然に考えることができます。やりたくないことだと、クリエイティブアボイダンスと言って、クリエイティブにそこから逃げようとします。

サラリーマンで会社に行きたくない人は、いろんな言い訳を考えて会社を休みます。会社が嫌な人は、会社に行ける理由を一生懸命考えるということにはなりません。

やりたいことをゴールにしておかないと、ゴール達成しないだけでなく、クリエイティブアボイダンスで、逃げ続けるということが起こります。無理にやろうとすると非常にストレスになります。

脳の創造性を無駄に使ってしまうので、本当はやりたいことがあっても、それに使うエネルギーまで奪われてしまうでしょう。会社が嫌いな人が、無理にモチベーションを上げようと思うと、体も人生も壊してしまいます。

そういうことにならないように、やりたいこと、want-toなゴールを作りましょう。

現状の内側

ゴールは現状の外側に設定します。現状の外側というのは、過去から現在までの延長線上にない未来のことです。言い方を変えると、達成方法すら分からないゴールのことを言います。

反対に、現状の内側というのは、過去から現在までの延長線上のゴールのことです。過去にもうやったことがあったり、達成方法がもうわかっているような目標のことを言います。

また、自分を大きく変えなくても、達成できるものです。例えば、平社員が社長になるというのは、難しいことではあるけど、可能性はゼロではありません。構造的には、可能です。

構造的に今のままで達成できるものは、現状の内側になります。平社員が、会社を辞めてアフリカ支援に行く、というのなら、いくら会社でうまくいっても達成しないので現状の外側になります。

現状の内側を目指していると、現状の中でうまくいくだけなので、同じ現実が続くだけになってしまいます。また、今の延長線なので、それほどエネルギーが出てこない、ということになります。

現状の内側は、目標が小さすぎるときにも入ってしまいます。目標が小さいということは、ほぼ確実に達成できるということです。TOEICの点数を50点伸ばそう、という感じで、勉強を続ければできるようなものです。

また、過去に引っ張られた目標というのも、現状の中に入ってしまいがちです。過去にこういうことがあったから、今までこうしてきたから、と、過去基準で考えてしまうと、どうしても過去の延長線上に入ってしまいます。

自分の作ったゴールが、現状の外側なのか、内側なのか、をどう判断したらいいでしょうか。それには、今の自分の知っている枠内のことを、やり続けたり、それがすごくうまくいったら、達成できてしまうものなのか、考えてみましょう。

すごくうまくいって達成できるのは現状の内側です。なぜなら、そのゴールはただ難しいだけで、達成の可能性があるからです。

抽象度が低い

抽象度が低いゴールもうまくいきません。抽象度の低いゴールは、現状の内側に入ってしまいます。また、抽象度が低いと、自分勝手なものになったりして、幸せになることはできません。

例えば、結婚したい、というゴールを作っている人がいます。結婚したい、というのはいいのですが、その内容が、自分が楽をしたいとか、周りが結婚しているからということだけで考えているのは抽象度が低いです。

こういうのは、自分のことしか考えていなくて、結婚する相手のことを考えていません。相手に嫌なことがあったら、すぐに離婚して、また自分に都合のいい人を探すようになるでしょう。

抽象度は、情報的な視点の高さのことです。例えば、椅子は視点を上げると、家具です。家具は、視点を上げると工業製品です。このように、情報には高さがあり、どれくらいの高さか、というのを抽象度と言います。

抽象度を上げないと、自分という枠の外に出ることができません。例えば、会社で働いているなら、会社の中だけで考えるのは抽象度が変わりません。会社から視点をあげて、業界とか、社会というふうに抽象度を上げないと、ビジネスもうまくいかないでしょう。

会社の中の都合だけで考えていると、お客さんのことをないがしろにしたり、社会的に評判が落ちるようなことをしてしまったりします。そうすると、味方が減ってしまい、ビジネスがうまくいかなくなります。

最近だと、労働者をこき使うようなブラック企業は、ネットで発表されてしまいます。そうしたことに気づかないで、儲かるからといって、ぎゅうぎゅう絞っていたら、そのうち、採用もうまくいかなくなるでしょう。また、不買運動などが起こって売り上げが減ってしまします。

抽象度に関しては、とにかく数字が大きいとか、範囲が広いということと勘違いされがちです。例えば、100人に役立つより、1000人の方がいい、という感じです。こういう考え方で、抽象度を上げることもできますが、不十分です。

コーチも、これくらいの発想しかないと、すぐに、コーチングを広めよう、広めることがゴールです、というふうになります。広めるのは結構なことですが、実はこれではそれほど抽象度が動かないのです。

というのも、コーチングを広めるとき、コーチングからは抽象度が上がっていなかったり、コーチング自体の抽象度を上げることに目がいっていないからです。

そのことをわかっているのと、わかっていないのとでは、抽象度が全然違います。私には、よく分からないから、広めようとしているように見えてしまいます。だから、自分の先生の言うことに従うだけだったりして、抽象度が変わらないのです。

また、広める前に、自分の目の前のクライアントをどうするか、という視点も欠けています。だから、あまり本気ではないのがすぐにわかります。コーチングより高い抽象度で考えられていないのです。手段に振り回されているだけです。

イエス・キリストも、ものすごいパワーで神の教えを広めていきましたが、実際何をしていたのかというと、目の前の人を救い続けたのです。一人一人に対して奇跡を起こして行ったのがイエス・キリストです。

これはコーチにとっても同じことだと思います。高いゴールを見て、一人一人の人生を良くしていく、というのがコーチとしてやることだと私は思います。もちろん大勢に知ってもらうことも大事なのですが、目の前のクライアントのことを考えるのがベースになっているのです。

人と比較する、劣等感のゴール

ゴール設定のときに、気をつけたいのが、他人と比較したり、劣等感を持ってゴールを設定することです。例えば、コーチなら、あの人の方がスキルがあるとか、有名だ、というところからゴールを設定すると、自分の望みからずれてしまいやすいです。

人と比べてゴールを作るというのはやめた方がいいです。というのは、人とあなたは違うからです。人と比べるゴールは、その人と同じものを持とうということになります。しかし、人が持っているものが、あなたにとって本当に良いものかはわかりません。

もちろん、持って見ないとわからない、という部分がありますが、そういう風に客観的に考えましょう。不安から逃れるために、ゴール設定をすると間違いやすいです。

自分に持っていないものを持っている人のことは、素直に認めて、自分が劣等感を持ったらなら、それも認めることが大切です。

私もよく会うのですが、海外のPh.D.(博士号)を取りたい、という人がいます。が、本気でそう思っている人には会ったことはありません。これは、Ph.D.をとりたいというよりも、自分を守る鎧が欲しい、ということだと思います。

Ph.D.があったら、人から責められることもない、ということです。結局これも、不安とか、劣等感がベースになってしまっているのです。だから、本当はPh.D.じゃなくて、深い関係の恋人がいた方がいいのかもしれません。

傷つきたくない、自分を守りたい、というのは、悪い感情ではありません。ただ、まずそのことに気づいて認めることが大切です。そうした感情に、無意識に振り回されると、幸せから遠ざかってしまいます。

結局、それを得たとしても、また同じような劣等感や不安に襲われてしまうだけなのです。博士号を取っても、その上に教授もいれば、いくらでも優秀な学者がいます。

ゴールに対しては、ポジティブな感情で考えて、ワクワクする感じになった方がいいです。あるいは、どうしてもこれが必要だ、というふうになる何かがないといけません。

人と比べないで、自分がやりたいことは何なのか、考えてみましょう。他人とは比べてもしょうがないのです。生まれも育ちも、今の状況もまるで違います。やりたいことも同じではありません。本当は比較ができないのです。

嫌なことから逃げたいマインド

嫌なことから逃げたい、というマインドがベースになっていてもうまく行きません。例えば、会社を辞めたい、だから起業したい、というような場合です。

この場合、起業したい、というのは本音ではないことが多いです。起業ではなくて、会社を辞められれば実は何でもよかったりします。そうすると、起業のほうは本気ではないので、モチベーションも出てきません。何か面倒なことがあると、すぐにやめてしまうでしょう。

起業すると、もう給料でやっていくことはできないのですから、自分で何とかする、というマインドが必要です。トラブルとかがあっても、自分がそこで諦めると、ビジネスが終わってしまうかもしれません。面倒なことも出てきます。

そういうときに、逃げるのではなくて、自分でやるか、人に頼むなど、回していくことが必要です。それだけ自分が、賭けられることでないと続きません。自己責任のマインドです。

うまくいくのは、もう起業するしかないと進退きわまっているような人、起業する分野が好きな人などです。起業したいと言って、いつまでも「起業準備中」の人がいます。これは、上に書いた、劣等感の埋め合わせとして、Ph.D.みたいな感じで「起業」と言っているだけか、会社から逃げたいタイプの人でしょう。

ビジネスは自分でやらないとならないので、会社員で、給料が安定して入ってくる方が、その点では楽です。逃げたいと思う場合、楽したいということですから、より楽な現状維持の方を選びます。マインドセットの問題です。

こういう場合は、起業、とかではなく、会社を辞めたあとにやりたいことや、楽しいことの方を考えた方が良いです。やりたいことがないと、現状から飛び出したら、不安しかありません。会社員なら、収入がなくなる恐怖より、現状で給料が安定している方がいいので、そちらを選びます。

しかし、その先にやりたいことがあれば、会社を辞めた方が楽しい、となります。会社の居心地が悪くなるでしょう。

会社に限らず、現状はそこそこ居心地が良いものです。現状を抜けた先に、自分がやりたいことがないと、現状維持になりがちです。嫌なこととともに、現状にはメリットがあります。

単純に嫌なことから逃げるというマインドが続くと、何もできなくなってしまいます。『コンビニ人間』という小説で、逃げ続けた結果、お風呂場に住んで、外の世界と接触することをやめた登場人物がいます。最終的にはこんな風に無気力になるでしょう。

自分がやりたいことがないと、こうした現状維持から抜け出すのは難しいのです。このマインドを修正して、やりたいことは何なのか探していきましょう。




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