コーチング

コーチングに資格は必要?現役コーチが教えるメリット・デメリット



コーチングを勉強して使いたい、もしくはプロのコーチになりたいと思ったとき、コーチングの資格を取ることは必要でしょうか?また資格は何の役に立つのでしょうか?コーチング資格を持っていて、現役のプロコーチである私が解説します。

コーチングをするのに資格は必要?現役のコーチが教える資格の有効性

コーチングを勉強したり、コーチになりたいと思った人の多くが検討するのが、資格を取得することでしょう。日本にも大小さまざまなコーチング資格発行団体や個人があり、養成講座などが用意されています。

コーチングの資格を取ったら稼げるの?

まず、誰もが知りたいであろう、「コーチング資格を取ったらぶっちゃけ稼げるの?」という疑問にお答えしましょう。これは「人によるし、環境や状況による」というのが正直なところです。一体どういうことでしょうか?詳しく解説します。

コーチング団体の状況

これは、どれだけそのコーチング団体のコーチであることが注目されるのかという問題です。つまり、あるコーチング団体が発行するコーチ資格を取った人に対して、どれだけニーズがあるのかということです。

ほとんど誰にも知られていない団体であれば、資格を取っただけでクライアントがつくわけではないかもしれません。逆にすごく盛り上がっているのに、コーチング資格保持者がレアであれば、比較的簡単に集客をすることができるでしょう。

私がコーチになったばかりのとき、まさに盛り上がっているのにレアという状況でした。受けたい人が多いのにコーチが少ないとなると、さほどの苦労もなくクライアントを獲得できるでしょう。もちろんブームがずっと続くわけではありません。

その団体が沈んでいった場合、割を食って売り上げが下がることもありえます。

コーチング団体のサポート体制や集客

コーチング資格を出す団体が、どれだけクライアントを紹介してくれるか、また集客をサポートしてくれるかも影響します。

団体によって、技術と知識を与えて資格も発行するけどサポートはなし、ホームページにコーチ検索を掲載する、団体とコーチの距離が近くてかなり手厚くサポートしてくれる、集客法まで教えてくれるなど、いろいろとあります。

集客のことまで面倒を見てくれるのなら、コーチとして稼げる確率は上がるでしょう。ただし、サポートが厚いことと、技術や知識が使えるものであることは別に考えた方がいいです。

自分自身がこれを学びたいと思ったところで勉強した方がいいと思います。集客やマーケティングは自分で勉強したり、コンサルを雇ったりすればカバーすることができます。

コーチング技術の有効性

コーチング団体によって技術は多様です。もしその技術がたいして使えないものだと、クライアントの満足度が低くなってしまい、集客が困難になります。そうした団体は、だんだんと先細っていく可能性があります。

技術がしっかりしているかどうか、そして自分がそれを実際に使えるようになるのかは収入に影響していきます。もちろんマーケティングだけうまくやればお金を稼げるのですが、詐欺に近いので、良識的な人なら嫌になってしまうでしょう。

個人の資質

個人の能力や、マーケティングのうまさなどのも、稼げるかどうかに強い影響があります。能力は高いほうが当然良いですが、お金を稼げるかどうかはマーケティング力によるところが大きいです。

実際、私が見た感じでもコーチングのスキルや能力が高い人よりも、どちらかといえば商売上手な人が稼いでいます。

マーケティングがうまい方が、コーチング能力が高いと考える人もいますが、それはあまり関係ありません。もちろん商売がうまくてコーチングもうまい人はいます。

以上のように、コーチング資格を取って稼げるかどうかは、環境や資質によって大きく左右されます。一番大きな部分はマーケティングがどれだけできるかです。

しかしマーケティングだけ勉強していてもコーチングが直接的に上達するわけではありません。自分自身も満足しながらコーチングをしたいなら、技術や知識を勉強したり研究し続けることが大切です。

コーチング資格のメリット

ここからコーチング資格のメリットとデメリットを見ていきましょう。

資格があることで信頼される

まずコーチング資格があることで、人からある程度信頼されるということがあります。資格があると、ある一定の教育を受けた人だと判断されるからです。

また、資格を持っているというだけで需要があったり、高い信頼を得たりできることがあります。例えば、その資格を高く評価している人に会ったら、資格を持っているだけでちゃんとした人だと認識されるでしょう。

ただし、現時点で日本ではコーチングという言葉自体が知られていないので、コーチングに興味がない人に対してはあまりこのメリットはありません。「コーチングってなんですか?」と聞かれることもよくありますよ。

もちろんコーチングを受けたい人や興味がある人に対しては有効です。また、「資格を持ってその職業をしている」ことに関しては信頼してもらえる可能性があります。

しかし、コーチング資格があっても今のところ、医師や弁護士、公認心理師のような広い社会的信用が得られるわけではありません。

技術や知識などを効率的に勉強できる

コーチング資格を出している団体は、ある程度体系だった技術や知識などを教えています。そのため、資格を取ることで自分で体系立てる時間や手間、費用などを短縮することができます。

特に、直接習わないと再現が難しい技術に関しては、こうした教育を利用するメリットが大きいでしょう。本で読んで勉強することもできますが、細かいところのやり方、雰囲気だとか、声の出し方などは本ではわかりません。

実はこういう細かいところが重要なこともあるので、習うことにはメリットがあります。また、心を扱うので危険なこともありますし、倫理的な問題もあります。

例えばコーチとクライアントの間に恋愛感情が生まれることや、お互いに過度に依存すること、支配関係になってしまうなどの可能性もあります。一歩間違えれば犯罪になることもあります。

こうした失敗やネガティブ要素に対処するためには、体系立ったものを学ぶことが有効です。ただしちゃんと教えてくれないところもあるので注意してください。

コミュニティに所属できる

コーチング団体の養成講座に行けば、同じ志を持った仲間を作ることができます。こうした横のつながりがあることによって、お互いに情報交換したり、技術を高めあったりすることが可能です。

また、団体の先輩や後輩、先生など様々な人とつながりを持つことができます。それはきっとコーチとして活動していく上で役に立つでしょう。

コミュニティーの中で友達を作るだけではコーチとして活動できるわけではありませんが、仲間が欲しい人にはいいですね。

またはサポートがあったり研修、トレーニングを受けられる団体があります。そうした機会を得るために資格を取るのもいいです。

何かトラブルがあったときに相談できる人がいる方が安定して活動することができます。バックアップしてくれる団体なら、その点のメリットは大きいです。

コーチング資格のデメリット

資格発行団体の状況に影響を受ける

資格を取ることでアドバンテージを得ることもできますが、逆にそれがマイナスに働くことも考えられます。所属するコーチング団体の中で不祥事や、不正などがあれば、自分の信用も落ちかねません。

また、スキャンダルや団体の解散、休止、システムの不備、イメージ悪化などは十分に考えられます。これらのいくつかは私があるコーチング団体で実際に経験したものです。

こうなると、資格を持っていると公表することがマイナスになってしまう可能性が出てきます。特に歴史の浅い小さな団体は、組織の様子や、代表者の人格などもよく見ておいたほうがいいでしょう。小さい、新しいから悪いというわけではありませんが、歴史が長く規模があることは組織が安定していることの一つの判断基準になります。

コミュニティーの政治に巻き込まれる

コーチング団体も人間の集団なので、そこに派閥ができたり、政治があったりします。団体の中ではトップに近い方がメリットが大きくなるので、席次争いもあるのです。

利権もあるので、誰がどんなビジネスをするのか、代表に気に入られているかなどが重要になってきます。悪口や噂が飛び交ったり、いじめや仲間外れ、利権争いが起こる可能性もあります。これは外部からはなかなかわからないことです。

すべての団体でこうした分かりやすい政治活動があるかはわかりません。しかし、コーチングの分野は人の心を扱うものなので、場合によってはカルト的になることも考えられます。心理系に興味を持つ人は何かにはまりやすい人、精神的に不安定な人も多いと私は感じるからです。

実際にそうした団体はありますので、気をつけたほうがいいでしょう。

ランニングコストがかかる場合がある

コーチング資格には、年会費、更新料や定期研修などの維持費がかかることがあります。そのため、場合によっては赤字になることもあります。維持費が高額な団体ならなおさらです。

縛りがあり活動が制限される可能性

コーチングの団体には、これはしてはいけない、これはしていいというルールがあります。その団体の考え方に合わない手法を使うのがNGだったり、価格設定にも口を出されることがあります。

そのため、団体に依存していると、自由な働き方をしようと思ったのに、窮屈だと感じる可能性があります。また明確なルールがなくても暗黙のルールによって不利益を被ることもありえます。

団体によって自由度は様々ですが、事前に確認しておいたほうがいいでしょう。自分が望むライフスタイルに合わない場合は、脱退することも考えましょう。

手段と目的が入れ替わる

資格やコミュニティは、コーチとしての能力を上げるため、ビジネスをするためなどが本来の目的です。

しかし、資格を取ることやコミュニティにいることが目的化する人がいます。コミュニティの中にいると、コミュニティの中でいかに上に行くか、認められるかなど内輪のことに目が行きがちです。

先ほども政治の話をしましたが、だんだん外の世界が見えなくなって、コミュニティの内部の論理で動くようになってきます。それはそれで楽しいとは思いますが、コーチングを提供するという本来の目的を忘れないように気をつけましょう。

資格は取るべきなのか、取らなくていいのか

以上コーチング資格を取ることについて解説してきました。コーチング資格を取った方がいいかどうかは、人によるところが大きいです。

コーチングをやりたいのであれば、資格を取らずにコーチングをするという選択肢もあります。

実は私自身、資格を持っていますが、知識や理論はほとんど独学で身につけたものです。というのも、あんまり教えてもらっていなかったからです。

資格を取る前の段階で相当本などを読んでいて、自分なりに考えていたので、講座で新しく知ったことはわずかでした。

また技術も、資格とは関係ないところで得たものなので、資格を取らないのもありだなと思います。

コーチング資格を持っているたくさんのコーチがブログや動画などで情報発信をしています。また、いろんな本が出ているので、それらをチェックすれば資格講座を卒業した人より詳しくなることも十分可能です。

情報があまり出ていない団体のコーチングだとそれは難しいですが、独自でやりたければ横断的にいろんな流派のコーチング学べます。

ただものによっては本に出ていないもの、本では習得できない知識や技術が中心になっているコーチングもあります。その場合は直接教えてもらった方がいいです。

コーチングの勉強でまずやること

私がおすすめするコーチングの勉強方法は、まずコーチング関連の本を読んだり、信頼できるコーチの発信している情報を見ることです。そうする過程で、どんなコーチングをしたいのかがわかってくるでしょう。

また知識面では本などををたくさん読んで自分なりに理論を組み立てていくことで、養成講座に出ているほとんどのコーチより詳しくなることができます。本は100冊くらい読んでも15万円くらいの投資額です。養成講座はもっと費用がかかることもあるので、本のほうが安くて効率がいいと思います。

そこから、自分では解決できない疑問や、習得が難しい技術が出てきたら講座に参加したり、誰かの指導を受けてもいいでしょう。

そして、ある程度わかってきたらコーチングに興味がある人や、友達などをクライアントにして実践します。これは無料でいいです。実際にやってみないとわからないこと、本の通りにいかないことがたくさんあります。

学習効率としても、実際にクライアントがいた方が圧倒的に高くなります。その中で自分なりに試行錯誤してみましょう。

もちろんやり方は人によって違います。興味を惹かれるならいきなり資格講座を受けてもいいと思いますよ。




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