コラム

ある条件で出現する謎の丘



私の家の近くに謎の丘があります。斜面に黄緑色の背の高い雑草がうっそうと生えていて、その周りをちょっとした深緑の森が囲んでいる場所です。頂上の尾根?の部分は砂利道になっていて、砂利道を挟んだもう一方の斜面は住宅街になっています。

どうして「謎」かというと、実はこの丘はある特定の道順を通った時だけ出現するのです。丘の向こう側にある、隣の町に行く時に必ず現れるのですが、私はそれ以外で通ったことはなく目にしたこともありませんでした。

「ここって何だろう。不思議だな。」と思っていました。そして私はこの丘に「謎の丘」という名前をつけたのです。頂上の砂利道を自転車で走っていくと、細い十字路があります。いつもは左に曲がって、隣の町に行くアスファルトの急な坂道を下ります。

私は十字路の分岐点でその他の道を見るたびに、「この先って何があるんだろう。」と疑問に思っていました。近所のはずなのにその先が全然読めません。ちょっと不自然な感じがして、他の道に行ってみる気にはなれませんでした。異空間という感じがしていました。

ある日の帰り道、丘の反対側から自転車を押しながら登っていました。そして丘の頂上の十字路に着いた瞬間です。突然世界がぐらぐらっと揺れました。するとそこが、よく散歩しに来る「知っている丘」に変わってしまったのです。ワープしたのかと思いました。

実は、「謎の丘」と「知っている丘」は全く同じ場所だったのです。それにもかかわらず、私は全く気付きませんでした。いったい、どうしてなんだろう?愕然としました。

考えた結果、「丘に来るまでに通る道が違ったから」という結論に至りました。

散歩をしに来る時と、隣の町に行く時は違うルートで丘を登っていました。さらに、徒歩と自転車という違いもありました。

どちらにしてもいつも同じ十字路に着くのですが、ルートも見る角度も違うので、異なる場所だと思い込んでいたのです。

考えてみれば、ルートによって現実が変わってしまう、他の場所が出現するということは、起こりうると思いました。

例えば、私が以前いた会社では、一般の社員は電車と徒歩で通勤し、会長だけ運転手付きの車で通勤していました。このような場合、会長と他の社員では違う現実世界があり、異なる場所に行っていると考えることができると思います。

今回のお話のポイントは、ルートが違うことによって現実が変わってしまうことです。もちろん物理的な道も情報的なルートも両方に関して言えることです。

そして、今の現実を変化させて新しい世界に行くには、試しにルートを変えてみましょう。例えば、通勤通学、帰り道をちょっと変えてみる。または、いつもとやり方を変えてみるといったことも有効です。

私は、帰り道とかいろんなやり方をちょっとずつ変えています。そうすると、「すごい近道があったのに全然知らなかった」「こんな風につながっていたのか」という気づきがあります。そうやって気づくときには、やはり軽く世界がグラっと揺れるのです。

ありえないものごとの組み合わせや、自分がいなければ出会うことがないだろう別々の分野の友人が出会うときなどは、新しい「謎の丘」が出現する瞬間です。




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