脳科学

五輪ロゴデザインからわかるスコトーマの原理



ちょっと前にたいへん話題になったオリンピックのロゴ。再募集しているとかいう話で、みんながどんなデザインをしているのかな、と思い、ネット上で公開されいるものを調べてみました。するとあることに気づいたのです。

「デザインがみんな一緒(笑)」

ぱっと見は違うようなんですが、共通点があります。

①日の丸モチーフである

ほとんどのデザインに赤い丸や、日の丸をちょっといじったようなものが入っていました。みんな前回の東京オリンピックのロゴが日の丸だったので、そのイメージに引きずられているようです。また、今回のオリンピックのボツになったデザインも日の丸を使ったものでしたので、その影響を無意識のうちに受けている人が多いのでしょう。

②前回の東京五輪と同じ配置である

①と近いですが、前回の東京五輪のロゴの配置と同じものがほとんどです。実はボツになった今回の五輪のロゴも、前回の配置を利用しています。前回の東京五輪の輝かしいイメージが日本人の心に焼き付いているのでしょうか?笑おそらく大して意識していないと思われますが、みんな基本的には同じ配置になってしまっています。

③日本風のものが使われている

ほとんどのロゴに、日本風、和風の具体的なデザインが使われています。例えば、扇子、富士山、桜、などなど・・・・・・何だかまるで「ニンジャ・フジヤマ・ゲイシャ」みたいな外国人観光客みたいなノリを感じます笑。日本でのオリンピックなので、和風のアイテムを使おう、と多くの人が短絡的に考えているようです。なぜか、図ったようにみんな同じなので、電○が仕組んでいるのか、総理の強いご要望があるのかと勘ぐってしまうほどです。

日本人に何が起きているのでしょうか。これは「フレーム」のなせる業だと思います。多くの人の中でフレームが決まってしまっているために、図ったようにみんな一緒になってしまうのです。ここで働いているフレームは、「前回の東京五輪フレーム」「ボツロゴフレーム」「美しい国ニッポンフレーム(ニンジャフレーム)」といったところでしょう。

人間は一度フレームができてしまうと、それ以外の認識をすることが難しくなります。 たとえば、会社の同僚のことを「冷たい人だ」と思ってしまうと、もうその同僚が優しい人の行動をしても見えなくなってしまうのです。一度ニンジャフレームが発動した外国人は、ニンジャとサムライとスシのことしか考えられなくなります。

フレームによって見えなくなってしまった部分を、「スコトーマ」と言います。日本語では「心理的盲点」と訳されます。五輪のロゴで言えば、「前回の東京五輪フレーム」「ボツロゴフレーム」「美しい国ニッポンフレーム(ニンジャフレーム)」などが先に作られてしまっているので、もうそれ以外のデザインが思い浮かばなくなっているということです。みんな自由にデザインしているつもりが、無意識にフレームの中だけでデザインしてしまっているということです。

このフレームに縛られた状況を抜け出すには、フレームをぶち壊して抽象度を上げるしかありません。たとえば、日本で開催されたの五輪を見てみると、長野五輪は見た感じでは日本風になっていません。また、他国の五輪でも、あきらかに国旗をモチーフにしたり、その国の名物をモチーフにしたりしているところは少ないのです。もちろん、その国の雰囲気は出ているのですが、具体的な名物が出ているわけではありません。

このように、いったん今自分がとらわれているフレームから抜け出して、視野を広げてみることで、スコトーマを外すことができ、抽象度の高いアイディアを得ることができます。あなたにも無意識のうちにとらわれているフレームがあるはず。マインドの使い方として、応用してみてください^^

ちなみに、名物を詰め込んでてんこ盛りにする、というのは、ゆるキャラのデザインに通じるものがあります^^;最近1位になったキャラはまさに名物を全部足し合わせたようなデザインでした笑。五輪にも「ゆるキャラフレーム」が働いているのでしょうか??

PS

五輪はニッポン観光イベントではなくて、スポーツの世界大会を日本がホストしているものなので、やたらと観光名物とか国旗をデザインに入れるのはどうかと思います^^;日本らしさを出すにしても、もっと抽象度の高いやり方をして、具体的な日本アイテムを出さないほうがいいと思いますね。世界大会なのに、やたらとナショナリズムを出すのはふさわしくないです。




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